1842年 - SO
チリ1842年-SO チリ サンティアゴ造幣所 IJ 8エスクード金貨
NGC | MS62
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コインの特徴
独立後のチリの誇りを伝える8エスクード金貨
1842年にチリで発行された8エスクード金貨は、ヨーロッパの支配から脱却し、独立国家として歩み始めたばかりのチリを象徴する歴史的な一枚です。1818年にスペインから独立を宣言したチリが、国家としての基盤を固めていく過程で生まれました。
大ぶりで存在感のある8エスクード金貨の表面には、自由・平等・独立を示す象徴として自由の女神が立ち、手には法と秩序を示す槍と盾を掲げています。
裏面にはチリの国章である星、楯、そして国家の威厳を示す羽根飾りが整然と刻まれ、独立国家としての誇りを力強く表現しています。
新興国家チリが「私たちは自由と秩序の国である」という姿勢を内外に示す意図が、このデザインからはっきりと読み取れます。
8エスクードは当時の最高額面金貨であり、国の財政安定や貿易拡大には欠かせない“通貨の顔”でした。そのため、彫刻の精度や金の品位は高い水準で保たれ、丁寧に造られた金貨が多く残っています。
市場価値の面でも、この時代のチリ8エスクードは評価が安定しており、特に1840年代の個体は人気が高い傾向があります。近年の国際オークションでは、グレードにより数十万円後半〜100万円台後半が一般的で、保存状態が良好なものや美しいトーンを帯びた個体は、さらに競り上がるケースも見られます。
また、南米金貨は近年コレクター層が拡大しており、アメリカ市場を中心に注目度が高まりつつある分野です。
「独立後の若い国家が、自らの理想を金貨に込めた一枚」。
そんな歴史的背景と、大ぶりな金貨ならではの迫力が相まって、1842年の8エスクードは今なお多くのコレクターに愛され続けています。
ポピュレーション
発行枚数
2万7,000 枚
鑑定枚数
2 枚
ポピュレーションハイヤー
1 枚
掲載のポピュレーション情報は、当店が確認した時点での公開データを基準としております。鑑定状況や発行元による情報更新等に伴い、数値が変更される場合がございます。
実物を手にすると、8エスクードならではの大きさと重みがまず印象に残ります。
自由の女神の立ち姿や細部の表現から、当時の技術力の高さがよく伝わってきます。
南米独立期のコインの中でも、思想とスケールの両方をしっかりと味わえる一枚です。
スタッフY|50代前半・男性(コイン歴10年)
独立と自由への強い思いを感じるデザイン
1842年発行のチリ8エスクード金貨は、独立からまだ20年ほどの若い国家が、「法」「秩序」「平等」という新しい理念を自らの通貨に刻み込んだ、象徴性の非常に強い金貨です。
裏面に立つ自由の女神は、優雅さよりも“国家の意志”を前面に押し出した力強い姿で描かれています。
右手を置く書物には「CONSTITUCION(憲法)」の文字。
これはチリが「法の支配に基づく近代国家として歩む」という宣言にほかなりません。
左手が触れているファスケス(権力の象徴)とコルヌコピア(豊穣の角)は、いずれも古代ヨーロッパ以来の伝統的モチーフで、国家の秩序と繁栄を意味します。
女神を囲む文字「IGUALDAD ANTE LA LEI(法の下の平等)」は、若いチリ共和国の理念をそのまま言葉にしたような、非常に強いメッセージです。
表面には、1834年に制定されたチリの国章が刻まれています。
アンデスの象徴であるコンドル、幻の鹿といわれるウムエル、そして五角の星の盾という構成は、「統一された国家としてのチリ」を象徴する重要なデザインでした。
独立後の不安定な政治を乗り越え、国家としての結束を固めていこうとする当時のチリの姿勢が端的に現れています。
エスクードとは?
そもそも「エスクード」という名称は、スペイン王カルロス1世が1537年に導入した貨幣制度が起源で、「盾」を意味する escudo に由来します。
スペインやポルトガルのエスクード金貨に盾のデザインが多かったため、自然とこの名称が定着しました。
スペイン植民地であったチリも長らくエスクードを使用しましたが、1851年にはペソへ移行し、8エスクード金貨は姿を消していきます。
1842年の8エスクードは当時の最高額面金貨であり、日常流通ではほとんど使われず、大規模な貿易・富裕層の資産保全・準備金用途など、国家経済の中でも特別な用途に限られていました。
そのため丁寧に造られた個体が多く、現代市場でも保存状態の良いものは高く評価される傾向があります。
若い国家が理想と希望をそのまま金貨に刻み込んだ1842年の8エスクードは、
「独立期チリの精神を象徴する金貨」として、南米金貨の中でも特に人気の高いジャンルへと成長しています。
16世紀から始まったスペインの植民地支配
スペイン人のペルー征服者フランシスコ・ピサロの名を聞いたことがある方は多いでしょう。ピサロの部下たちは、ペルー同様チリにも金鉱があると察し征服を試みましたが、先住民アラウカノ人の強い抵抗によって、ペルーのような完全な植民地化は達成できませんでした。
それでも1541年、先住民が「マポチョ」と呼んでいた地に、ピサロの部下ペドロ・デ・バルディビアが現在の首都サンティアゴを建設。ここから農業・牧畜業を中心とした植民地支配が始まります。
チリは長くペルー副王領の総督によって管理されましたが、アラウカノ人との抗争は終わることなく、スペイン本国はチリ防衛の軍事費の負担に悩まされていたと伝えられています。
こうした背景から、チリの人びとは当初から外部の支配に対して強い抵抗心を持っていたことがわかります。
ナポレオンによるスペイン侵略を機会に独立へ
1776年のアメリカ独立、1789年のフランス革命という世界的な動きに影響され、19世紀のチリでもスペイン人による支配への不満が次第に高まっていきました。 それに拍車をかけたのが、1808年、ナポレオンによるスペイン侵略です。スペイン本国の弱体化をきっかけに、1810年9月18日、チリのサンティアゴで自治政府が誕生します。 チリでは現在も、9月18日を独立記念日としています。 新政府は国民議会を招集し、貿易の自由や、奴隷の子として生まれた者の自由を宣言しました。1817年にはスペイン軍を破り、1818年、チリは正式に独立国家となります。 ただし独立後まもなく、支配階級のあいだで政治体制をめぐる対立が続きました。最終的に1830年、秩序を重視する保守派が主導権を握り、ヨーロッパの制度を手本にした安定した立憲政治が確立されます。 その後のチリは、豊富な資源や農産物の輸出を背景に経済が発展し、1850年代以降はヨーロッパからの移民も増加。社会の近代化が一気に進んでいきました。
1842年発行の8エスクード金貨は、まさに独立国家チリが繁栄へ向けて歩み出した時代の象徴です。
放射するように輝く金貨、力強い女神像、刻まれた「法」「平等」といった言葉は、長く続いた植民地支配からの解放と、未来への希望を示す象徴といえるでしょう。
8エスクード金貨が発行された1842年は、独立国家チリが繁栄へと向かおうとしていた節目の年でもありました。
燦然と輝く金貨、堂々たる女神、そこに刻まれた理念はすべて、独立を勝ち取った喜びと新しい国家への希望を今に伝えています。
8エスクード金貨が発行された造幣局は現在は大統領官邸に
また、この金貨に刻まれた「So」は、サンティアゴ造幣所で発行されたことを示します。 サンティアゴ造幣所(現在のモネダ宮殿)は、イタリア人建築家ジョアキーノ・トエスカによって1784年から1812年にかけて建設されました。古典的で調和のとれた建築として知られ、たび重なる地震にも耐えてきた堅牢な建物です。 1814年に造幣所として使用が開始され、その後1845年からは大統領官邸としても機能しています。
配送・保証
配送と補償について
梱包について
スラブに封入されたコインを、OPP袋に入れたうえで丁寧に緩衝材で包み、化粧箱に収めてお届けします。外装の段ボール内でも内容物が動かないよう配慮し、配送中の衝撃や振動を想定した梱包を行っています。
また、出荷前には低刺激アルコールを用いて、女性スタッフが一つ一つ状態の確認と清掃を行っています。
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