アンティークコインの価格が下落する要因|損しないための対策

アンティークコインの価格が下落する要因|損しないための対策

 

スタッフのひとことナビ
Mina Yoshii(コイン歴2年)

今回は、アンティークコインの価格が動く背景について、少し現実的な視点から触れていくコラムなんですね。

コインの魅力に惹かれて手にしたあと、その価値がどのように変わっていくのかは、気になりつつもどこか見過ごしてしまいがちな部分かもしれません。

いくつかの要因が重なりながら価格が動いていく様子を知っておくと、これまでとは少し違った目線でコインと向き合えそうです。
そんな感覚を持ちながら、読み進めてみてください。

 

 

アンティークコインの価格は下落する場合があります。
保有コインの価格が下がると損する可能性があるので、何とか回避したいです。
そこで、価格が下落する場合を具体的に紹介するとともに、対処法を解説します。

 

 

代表的な下落パターン

・投機的な動き
・貴金属価格の大幅下落
・超円高

 

 

投機的な動き

投機的な動きとは、値上がり期待で大勢が買って価格が大きく上昇するものの、どこかの時点で大幅に下落する現象です。
初期段階で買った人は儲けられる一方、乗り遅れた人は大損を計上します。

投機的な動きが短期間で生じた具体例として、2025年発売のとある銀貨が挙げられます。
発行枚数や発行地が限定されたこともあって人気を集め、販売開始直後に急騰しました。
70倍~100倍前後まで暴騰した模様で、上昇率のすさまじさがわかります。
しかし、勢いは長続きせず、数か月もすると高値の10分の1近くまで暴落しました。
暴落後の価格でも売り出し価格より大幅に高い一方、高値付近で参入すると大損の結果です。

 

株式投資と比較

株式投資で投機の動きが生じる場合、株価をリアルタイムで容易に把握できます。
コインの場合も価格が大きく上昇するのは株式と同じですが、相場価格を把握するには経験が必要です。
コインは短期だけでなく年単位で投機的な動きが生じる場合もあり、この動きについていくのは難易度が高いと考えられます。

 

対処法

投機的な動きで損しないコツの一つは、コインの本来の価値に比べて取引価格が極端に上がりすぎている場合は買わないことです。
下落に転じた後に「また上がるかも?」と期待して買うのも、避けるべきです。
ただし、価格が上昇した後に下がらない可能性もあります。
極端に上昇しているコインを買うのは、購入後に下落に転じても「このコインが好きだから構わない」と考えられる場合に限定すべきでしょう。
新規発行のコインだけでなく、アンティークコイン等についても同様です。

 

 

貴金属価格の大幅下落

コインは主に金属で作られており、金属価格が下落するとコイン価格も下落します。
以下、金貨を例にして考察します。

 

市場公開資料を元に、PRIME MINTにて作成

上のグラフはコイン価格の内訳例で、コインの材料である金の価値が全体の60%台、残りはその他の価値(人気など)を示します。
何らかの理由で金価格が半値になる場合、その他の条件が同じならばコイン価格は30%くらい下がると考えられます。
金地金価格の下落幅に比べて金貨の下落幅は小さいものの、金相場の影響はとても大きいです。
なお、「金価格≒コイン価格」の場合、金相場が半値になれば金貨の価格も半額になります。


対処法

金相場下落への対処法として、価値あるコインを買うことが挙げられます。
この記事でいう「価値あるコイン」とは、金地金価格よりも金貨の価格が大幅に高いコインを指します。

市場公開資料を元に、PRIME MINTにて作成

上のグラフの場合、金地金価格がコインに占める割合はごくわずかです。
ごくわずかな部分の価値が半減しても、その他の条件が同じならば誤差として処理されるので市場価格に変化はありません。

ただし、注意点があります。
「その他の条件が同じならば」の部分です。

投機で価格が高騰しているコインは、価格に占める金地金価格の割合が小さいです。
この状態で金価格が下落する場合、投機に参加している人は敏感に反応して売ってくる可能性があるので要注意です。
売り圧力が強ければ、コイン価格は下落します。
コイン価格に占める金地金価格の割合が小さいという状態が長期間であればあるほど、投機の可能性は小さくなり、金相場の影響を受けづらくなると考えられます。

 

 

超円高

海外で発行されたコインの価格は、為替相場次第で価格が上がったり下がったりします。
例えば、米ドル/円=160円の時に米国のコインを買い、その後に米ドル/円=100円になると、コイン価格も自動的に下落します。

価格が下がる計算例:

米ドル/円=160円の時に、1万米ドルの米国製コインを購入したとします(日本円で160万円相当)。
その後、円高が進んで米ドル/円=100円になると、1万ドルという価格は同じでも円に換算すると100万円になります。

ただし、実際に米ドル/円=100円が実現するかどうかはわかりません。

(チャート引用元:TradingView)

上の月足チャートは米ドル/円で、2000年代初め以降を示しています。
赤線は125円付近であり、強力なサポートライン(下値支持線)として機能する可能性があります。
125円まで円高が進む場合の下落率は22%弱であり、125円が実現する場合、コイン価格も同水準の低下が想定されます。

 

対処法

円高への対処法は2つあります。

・価値あるコインの保有
・長期保有

 

価値あるコインの保有

円高への対処についても、価値あるコインの購入が対策になります。
価値あるコインは一般的に現存数が少なくて人気が高く、円高になっても価格が低下しづらいことが知られています。

保有者が何らかの理由で価値あるレアなコインを手放すとき、欲しいという人が集まってくるでしょう。
レアなコインなので、この機会を逃すと次に買えるのはいつなのかわかりません。
購入希望者は、積極的に買おうとします。
円高だからといって価格を大きく下げる必要はなく、欲しい人が競争するので価格が下がりづらいという構図です。

ここでも、投機で高騰したコインに注意が必要です。
投機で高騰したコインは高額ですが、それは一時的に過ぎない可能性があります。

 

長期保有

長期保有も、有力な対処法です。
為替レートは円高になる場合もあれば、円安に動くこともあります。
円高が進んだとしても、気長に待てばある程度は円安に戻るでしょうし、戻りの勢いが強くて円安記録を更新するかもしれません。
価値あるコインは時間とともに価格が上昇してきたことが知られており、長期的な視点が重要です。

 

 

コイン投資は長期保有が基本

 コイン投資は長期保有が基本であり、短期売買に向きません。
短期売買が向かない理由は、上場株式と比較するとわかりやすいです。

【相場価格】
上場株式は相場価格が誰にでも瞬時にわかる一方、コインの相場価格を知るには経験値が必要です。
コイン業者に照会すれば価格がわかるものの、短期の投機的な値動きの場合は特に、業者であっても相場の把握は容易でありません。

【短期売買】
上場株式は相場価格での短期売買がおおむね可能ですが、コインの場合は取引してくれる人を探すところから始める必要があります。
取引してくれる人を見つけたとしても、相場価格で売買してくれるかどうかは別の話で、交渉が成立しなければ売買できません。

長期運用ならば、相場価格について業者にごく稀に照会するだけで十分です。
また、急いで売買する必要もないので、納得できる価格での取引成立を目指せます。

短期売買で成功するには技術・資金力・運が必要であり、一筋縄ではいきません。
少なくとも10年、可能なら数十年以上の長期間を視野に入れて、じっくりと取り組みましょう。

 

 

価値あるコインの価格推移

ここまで、価値あるコインの価格は下落しづらいというお話をしてきました。
実際に、過去数十年の値動きを見るとおおむね正しいとわかる一方、将来にわたっても同様だと断定することはできません。
今までとは異なる動きを示す可能性があります。
コインを購入する場合は、コイン業者から情報を集めるとともに、自分自身でも情報収集して考える姿勢が重要です。

価値あるコインの価格推移について、記事「アンティークコインの価格は上がるか?金や株価との長期比較」で紹介しているので、ご覧ください。

また、特定の価値あるコインをお求めで、なかなか見つからない、あるいは探し方がわからないという場合には、当店「PRIME MINT」までご相談ください。
世界中のマーケットからご希望に沿う一枚を見つけるために、一生懸命お手伝いさせていただきます。

 

 

スタッフのひとことコメント
S.Mori(コイン歴3年)

価格の動きには、さまざまな理由が重なっていることが、あらためて感じられる内容でした。

一つひとつを切り分けて考えるというよりも、全体の流れの中で捉えていくことで、少し落ち着いて向き合えるような気がしますね。

コインは手元に残り続けるものだからこそ、短い時間の動きだけでなく、もう少し長い時間の中で眺めてみることも大切なのかもしれません。
これからコインを見るときには、その時間の積み重なりにも、そっと意識が向いていきそうです。

 

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