富裕層の資産防衛から学ぶ、イギリスのアンティークコインの魅力と選び方

富裕層の資産防衛から学ぶ、イギリスのアンティークコインの魅力と選び方


このコラムを3行でまとめると...
  • イギリスのアンティークコインが資産防衛に選ばれる理由を、インフレ耐性・希少性・世界的な流動性から解説します。
  • 金価格と希少コインの価格推移をもとに市場動向を整理し、資産防衛の観点で注目したいイギリス金貨5枚を紹介します。
  • 短期売買に向かないなどのデメリットも踏まえ、NGC・PCGS鑑定の重要性や購入・保管で押さえたいポイントまで解説します。



アンティークコインは、インフレに強い実物資産です。なかでもイギリスのアンティークコインは、インフレに強いことに加えて、資産防衛の有力な選択肢です。現存数が今後増えないため希少価値が高く、供給過剰による値崩れが起こりにくい点も特徴です。

本記事では、真贋保証付きのNGC・PCGS鑑定済みコインを中心に取り扱うPRIME MINTが、イギリスのアンティークコインが選ばれる理由を解説します。あわせて、価格動向やおすすめの5枚、購入・保管の注意点まで紹介します。


柴田充輝
この記事の執筆者: 柴田充輝 (しばたみつき)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、社会保険労務士、行政書士、宅地建物取引士


目次 ― CONTENTS



なぜ、イギリスをはじめとしたアンティークコインが富裕層の資産防衛に選ばれ続けるのか?

アンティークコインのなかでも、イギリスのコインが資産防衛の手段として選ばれる理由は、次の3つです。

インフレや通貨不安の影響を受けにくい実物資産である

英国王室の歴史に裏打ちされた、世界的な知名度と人気がある

世界中に収集家がいるため、売却時に買い手を見つけやすい

物価の上昇が続く局面では、現金や預金の価値は実質的に目減りします。その受け皿として実物資産への分散が注目され、なかでも歴史的価値を併せ持つイギリス金貨は、富裕層を中心に安定した需要があります。


株式や不動産にはない実物資産(現物)としての強み

アンティークコインは、発行体の破綻によって、価値がゼロになる心配がありません。株式や債券のようなペーパーアセット(証券化された資産)と異なり、コインそのものに素材と希少性の価値が宿っているからです。

もっとも、他の資産にもそれぞれ強みがあります。主な資産の特徴を比較してみましょう。

資産 主な強み 留意点
株式・投資信託 成長性と流動性が高く、配当や分配金も期待できる 市況や企業業績に価値が左右される
債券 値動きが比較的小さく、利息収入を計画しやすい インフレ時は実質的な価値が目減りしやすい
不動産 賃料収入が得られ、融資も活用できる 分割しにくく、管理の手間や固定資産税がかかる
金地金 インフレに強い実物資産の代表格 希少性による上乗せ価値はない
アンティークコイン 実物性に希少性・歴史的価値が上乗せされる 短期売買に不向きで、真贋の見極めに知識が必要

それぞれの資産に一長一短があるからこそ、資産防衛の基本は複数資産への分散です。そのなかでアンティークコインは、保管や相続時の分割がしやすく、保有が外部に知られにくい「実物×希少性×秘匿性」の受け皿という独自の役割を担います。


イギリス金貨特有の歴史的価値と流動性の高さ

イギリス金貨は、アンティークコインのなかでも特に流動性(換金のしやすさ)が高い分野です。英国王室という世界的に知名度の高い歴史を背景に持ち、コイン収集の文化が古くから根付いているため、世界中に厚い収集家層が存在します。

需要が世界規模で安定しているコインは、売却の際に買い手がつきやすく、価格も崩れにくい傾向があります。この売りやすさこそ、イギリス金貨が資産防衛として機能する理由です。



知っておくべきアンティークコイン投資のデメリットと対処法

アンティークコインは、短期的な利益を狙う投資には向きません。資産防衛に取り組む前に、デメリットと対処法をセットで押さえておきましょう。

デメリット 対処法
利息や配当を生まない 値上がり益と資産保全が目的と割り切り、資産の一部として長期保有する
購入価格と売却価格に差があり、短期売買では損をしやすい 5年、10年単位の長期保有を前提にする
真贋や状態の見極めに専門知識が必要 NGC・PCGSの鑑定済みコインを、信頼できる販売店から購入する

これらのデメリットは、アンティークコインという資産の性質上避けられないものですが、いずれも事前の心構えと購入先の選び方で十分にコントロールできます。裏を返せば、「長期保有を前提に、鑑定済みコインを信頼できる販売店で買う」という基本を守れば対処できるということです。
間違いないコイン選びのために、PRIME MINTが独自に作成した資料をお配りしています。興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。




イギリス金貨の価値は、素材である金の価格上昇と、希少コインへの世界的な需要拡大という2つの追い風を受けています。

まず、金の国内小売価格は10年前の2016年には年間平均4,396円/gでしたが、2025年には年間平均17,302円/gへと約3.9倍に上昇しました。


金価格の上昇の背景には、インフレや円安に加え、地政学リスクの高まりや中央銀行による金購入など、さまざまな要因があります。

たとえば、インフレのケースで考えてみましょう。インフレで通貨の価値が目減りすると、モノである金の価格は相対的に上がりやすくなります。通貨は中央銀行の金融政策によって発行量が増える一方、金は埋蔵量に限りがあり、簡単に供給を増やせないためです。

また、金は国際的にドル建てで取引されるため、円安が進むと円建て価格は押し上げられます。

希少なイギリス金貨は、この地金価値の上昇に加えて、オークションレコード(過去最高落札額)の更新が続いています。代表例が、ヴィクトリア女王の即位を記念した1839年発行の「ウナとライオン」5ポンド金貨です。

2020年10月に欧州のオークションで約114.8万ドルの記録が生まれた後、2021年8月には最高鑑定のNGC PF66★ Ultra Cameoが144万ドルで落札され、記録を更新しました(※)。

こうした記録的な高額コインだけでなく、より身近な価格帯のイギリス金貨でも価値の上昇は見られます。代表例が、エリザベス2世の第1肖像が描かれたソブリン金貨(通称ギリックソブリン)です。

こちらも2020年頃には5万円前後で購入できたものが、現在では20万円を超える価格で取引されるケースもあります。このようなイギリス金貨の価値上昇は、一部の超希少コインだけに限ったものではありません。

※出典:NGC「Finest-graded Una and the Lion Realizes a Record $1.44 Million」


ここで一般的な金地金投資と、アンティークコインの違いを簡単に整理します。


このように、金地金の価値が金価格のみで決まるのに対し、アンティークコインには希少性や歴史的価値というプレミアムが上乗せされます。金価格の上昇の恩恵を受けながら、それを上回る値上がりが期待できる点が、アンティークコインならではの魅力です。

ただし、すべてのコインが同じように値上がりするわけではありません。価値の伸びは銘柄の希少性やグレード(保存状態の評価)によって大きく異なるため、実績のある銘柄選びが重要です。

実際にどのようなイギリス金貨があるのか、ご覧になってみませんか。PRIME MINTでは、真贋保証付きのNGC・PCGS鑑定済みイギリス金貨を多数ご紹介しています。


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ここからは、PRIME MINTが資産防衛の観点で厳選したイギリス金貨5枚を紹介します。いずれもNGC・PCGS鑑定済みで、王朝の歴史をそのまま手元に置ける銘柄です。

コイン名 発行年 鑑定
ジョージ6世 5ポンド金貨 1937年 NGC PF66 CAMEO
エドワード3世 1ノーブル金貨 1356〜61年 PCGS MS63
チャールズ1世 1ユナイト金貨 1628〜29年 NGC AU58
ヘンリー8世 1エンジェル金貨 1509〜26年 PCGS AU55
ジョージ2世 2ギニー金貨 1739年 NGC AU55


ジョージ6世 5ポンド金貨

1937年の戴冠を記念して発行された、単年発行・発行数5,500枚のプルーフ(鏡面仕上げの特別製造)5ポンド金貨です。第二次世界大戦の激動期に国民へ寄り添い続けた国王として人気が高く、映画『英国王のスピーチ』のモデルとしても知られています。

イギリスの5ポンド金貨は、歴代君主ごとに発行されたコレクション性の高いシリーズとして人気を集めています。

なかでも、ヴィクトリア女王以降の歴代君主による近代5ポンド金貨を揃えることは、英国コインを代表する王道コレクションの一つです。

ジョージ6世の5ポンド金貨は、そのコレクションを完成させるうえで欠かせない1枚であり、「シリーズを完集させたい」という需要は価格を支える要因の一つにもなっています。 


エドワード3世 1ノーブル金貨

1356〜61年に発行された、イングランドで本格的に流通した最初の金貨です。表面には、盾と剣を手に船上に立つエドワード3世が描かれています。百年戦争のさなか、フランス王位への主張を内外に示す役割も担った、時代の緊張感を伝える意匠です。

650年以上前の金貨のため現存数が少なく、入手が極めて難しい中世金貨の代表格として、収集家から高い人気を集めています。


チャールズ1世 1ユナイト金貨

チャールズ1世が1628〜29年に発行した金貨です。ユナイトとは、イングランドとスコットランドの王冠統合を由来とする額面の名称で、コインには「調和によって王国は繁栄する」という銘文が刻まれています。

清教徒革命の末に、イギリス史上唯一処刑された国王という歴史背景から収集家の根強い支持を集めており、現存数の少なさも相まって市場での評価は堅調です。


ヘンリー8世 1エンジェル金貨

のちにイングランド国教会を設立する絶対君主、ヘンリー8世が1509〜26年に発行した金貨です。表面には大天使ミカエルが竜を退治する姿が描かれ、当時はお守りとしても用いられた歴史を持ちます。

裏面には王家の紋章を掲げた帆船が描かれ、海軍を再編・強化した治世を反映しています。宗教性と芸術性を兼ね備えた、テューダー朝を象徴する1枚です。


ジョージ2世 2ギニー金貨

大英帝国の基盤が築かれた時代の1739年に発行された2ギニー金貨です。ギニー金貨とは、ジョージ2世の孫であるジョージ3世の時代にソブリン金貨へと移行するまで、長きにわたり英国で流通した重要な金貨です。

ジョージ2世は、1743年のデッティンゲンの戦いで自ら陣頭指揮を執った、戦場に立った最後のイギリス王として知られます。若き日の肖像「ヤング・ポートレート」後期の美しい状態の1枚は、資産価値の面でも評価されており 、日本国内外の市場で強い人気を維持しています。 


※掲載しているコインが売り切れとなっている場合でも、同銘柄や同シリーズのコインをお探しいたします。入荷情報などもご案内しておりますので、お気軽にLINEよりお問い合わせください。



資産防衛のためのアンティークコイン購入・保管術

アンティークコインで資産を守るうえで避けるべきリスクは、「偽物の購入」と「保存状態の悪化」の2つです。初めての1枚を検討している方はもちろん、本記事をきっかけにアンティークコインに興味を持った方も、購入前に対策を押さえておきましょう。


鑑定機関(NGC・PCGS)のグレーディングの重要性

資産防衛を目的とする以上、偽物を購入するリスクは致命的です。必ず、第三者鑑定機関のグレーディング(保存状態を70段階で評価する格付け)を受けたコインを選びましょう。

NGC(1987年設立)とPCGS(1986年設立)は、世界的に権威のあるアメリカの鑑定機関です。鑑定済みコインはスラブケース(鑑定結果を封入した密閉ケース)に収められ、真贋と品質が世界基準で保証されます。

スラブには固有の鑑定番号が記載されており、各社公式サイトで鑑定時の記録と写真を無料で照合できます。購入前の確認を習慣にすれば、偽造リスクを大幅に減らせます。


PRIME MINTにて作成
参考:NGC公式サイトPCGS公式サイト


資産価値を守る適切な保管環境と信頼できる販売店選び

購入後は、スラブケースに入れたまま、高温多湿と直射日光を避けて保管してください。状態の悪化はそのまま資産価値の低下につながります。より厳重に管理したい場合は、銀行の貸金庫や貴重品保管サービスも選択肢の一つになります。

また、販売店は「出口」まで相談できるかどうかで選びましょう。真贋保証の有無や鑑定済みコイン中心の品揃え、専門知識を持つスタッフの存在は、長期の資産防衛のパートナーとなり得るかを見極める基準です。



まとめ:イギリス金貨で歴史を所有し資産を守る

イギリスのアンティークコインは、インフレに強い実物資産としての堅実さと、英国王室の歴史を手元に置く楽しみを兼ね備えた、独自の魅力を持つ資産です。株式や不動産と役割の異なる分散先として、ポートフォリオの一部に組み込む価値があります。

始め方はシンプルで、NGC・PCGS鑑定済みのコインを信頼できる販売店で選ぶのが基本です。

PRIME MINTでは、アンティークコインに関する無料の個別相談を承っております。東京・丸の内のサロンをはじめ、お電話やLINE、オンライン相談でも、ご予算やご希望に合わせて最適なコインをご提案いたします。

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