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1700年刻印 ドイツ
1700年刻印 ドイツ ニュルンベルク IMF ラムダカット クリッペ(四角) 1ダカット金貨 FR-1886
NGC | AU58

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コインの特徴

希少性の高い四角形のコインに描かれた可愛い子羊

四角形のフォルムに、地球儀の上に立つかわいい子羊。──見る者の心に残る特異なビジュアルから「ラム・ダカット(Lamb Ducat)」の愛称で親しまれている本コインは、1700年前後に神聖ローマ帝国の自由都市・ニュルンベルクで発行された1ダカット金貨です。

裏面に描かれた「神の子羊(Agnus Dei)」は、キリスト教におけるイエス・キリストの象徴。子羊は「PAX(平和)」と記された旗を掲げ、地球儀の上に立っています。この構図は“世界に平和をもたらす存在”としてのキリストを表しており、周囲の銘文「TEMPORA NOSTRA PATER DONATA PACE CORONA(我らの父なる神が授けた平和の冠)」にも、その祈りの精神が込められています。

さらに、表面には神聖ローマ帝国とニュルンベルクの紋章が並び、その上空には、ノアの箱舟の物語に登場する“オリーブの枝をくわえた鳩”が平和の象徴として描かれています。

視覚的インパクトのあるデザイン、宗教的象徴性、そして当時の政治的背景を反映した図像構成──すべてが高度な意味を持って統合された、芸術性と思想性の極めて高い1枚です。

市場に多く出回る丸型に比べて流通数が少なく、独自の美術性と背景をもつことから、熱心な収集家の間で高い人気を誇るクリッペタイプのラムダカット金貨。本品は300年以上前の金貨としては非常に良好な保存状態で、AU58という高水準グレードを獲得しながらも、MSグレードと比べればまだ現実的な価格帯に収まっています。実際、2025年2月の海外オークションでは、MSグレードの同型金貨が6,600ドル(約95万円)で競り落とされました。

コレクションとしての魅力はもちろん、将来的なリセール価値という視点からも、流通量・デザイン完成度・市場での人気、すべてにおいて非常にバランスのとれた“資産としても安心できる一枚”です。

ラムダカット金貨──優しく刻まれた一頭の子羊。
ニュルンベルクの歴史と宗教的象徴性を宿しながらも、そのすべてを包み込むような愛らしさで平和を願う姿に心を奪われるコレクターは少なくありません。

ポピュレーション

発行枚数

資料なし

鑑定枚数

11

ポピュレーションハイヤー

38

掲載のポピュレーション情報は、当店が確認した時点での公開データを基準としております。鑑定状況や発行元による情報更新等に伴い、数値が変更される場合がございます。

スタッフからの一言

このクリッペタイプのラムダカットは、四角い形と子羊のモチーフが合わさって、どこか絵本のワンシーンのような雰囲気があります。 丸いコインとはまた違った、やわらかくて可愛い印象ですね。
一方で、デザインの意味や時代背景を少し調べてみると、この金貨が当時の人々にとって大切な象徴だったことが分かります。 見た目の可愛さの奥に、しっかりとした歴史があるところが、このコインの魅力だと思います。
眺めて楽しく、知って深まる。 そんな二つの楽しみ方ができる一枚ではないでしょうか。

スタッフT|40代後半・男性(コイン歴6年)

コイン名
1700年 刻印 ニュルンベルク発行 1ダカット金貨(クリッペ型)
通称
ニュルンベルク 神の子羊 1ダカットクリッペ金貨
特記事項
16世紀から17世紀にかけて流通した四角形(クリッペ)の金貨で、現存数が少なく、収集市場でも高い希少性を誇ります
発行年
1700年刻印
発行国
ニュルンベルク
額面
1ダカット
種類
金貨
素材
品位
.986
重量
3.48g
直径
19×19mm
発行枚数
資料なし
※ 神聖ローマ帝国の自由都市
統治者
神聖ローマ帝国皇帝レオポルド1世
デザイナー
資料なし
カタログ番号
KM# 258、Kelln#、Fr# 1886、Slg. Erl# 590
表面のデザイン
神聖ローマ帝国とニュルンベルクの紋章
表面の刻印
RESP. NORIMBERGENSIS SECVLVM NOVVM CELEBRAT
裏面のデザイン
神の子羊
裏面の刻印
TEMPORA NOSTRA PATER DONATA PACE CORONA
エッジのタイプ
プレーン
エッジの刻印

ニュルンベルクは、1219年に神聖ローマ皇帝から関税徴収と貨幣鋳造の特権を認められた、由緒ある帝国自由都市。 伝統的に自治の精神を重んじ、国家に属しながらも独自の経済圏を築いていたこの都市は、中世からルネサンスにかけて工芸と工業の中核地として発展を遂げました。とりわけ金属加工や精密鋳造の分野では、ヨーロッパ有数の技術都市として名を馳せており、1700年前後に発行された本1ダカット金貨も、その高度な技術と芸術性を結集した“工芸都市の粋”とも言える仕上がりを見せています。

1700年はカトリック世界における“聖年(大赦年)”にあたり、ヨーロッパ各地で宗教的記念事業が展開された年でした。ニュルンベルクはこの聖年を祝し、また平和を祈る意図を込めて、本コインを発行したと考えられています。

表面には、双頭の鷲(神聖ローマ帝国)とニュルンベルクの市章が、盾をはさんで対称的に並び、上空には鳩がオリーブの枝をくわえる姿が描かれています。これはノアの箱舟の物語において、神の怒りが鎮まり地上に平和が戻ったことを知らせるシーンから引用されたもので、平和と神の恩寵を象徴する意匠です。

一方、裏面には、地球の上に立つ子羊が描かれています。これはキリスト教におけるイエス・キリストの象徴であり、「PAX(平和)」と記された旗を掲げた姿には、“世界に平和をもたらす神の子”としての意味が込められています。

隆盛の記憶と信仰の証、そして工芸都市が培った技術の粋を静かに湛えたこの金貨は、帝国自由都市ニュルンベルクの誇りを今に伝える存在といえるでしょう。

中世から、職人文化と工芸技術を背景に繁栄を築いた自由都市ニュルンベルク。 しかし17世紀、フランス・スペイン両大国の対立を発端とする「三十年戦争(1618~1648)」の影響で、その命綱ともいえる貿易網が壊滅的な打撃を受け、都市経済は長く苦しい低迷期に入ります。平和を切望する声が都市全体に広がり、1700年の聖年を迎えるにあたって「祈りを込めた記念貨幣」の発行は、自然な流れであったといえるでしょう。

また、本コインの最大の物理的特徴である“クリッペ(四角形金貨)”についても、時代背景の中での意味を見逃すことはできません。 クリッペとは「切断したもの」という意味を持ち、当初は緊急時の製造形式として機能していました。1529年のウィーン包囲戦や1577年のブレダ包囲戦でも発行された記録があり、当時の状況に柔軟に対応する手段として存在していたのです。

このクリッペという様式自体は、16世紀の北欧を起点に一種の発行ブームを迎え、デンマーク国王クリスチャン2世は熱烈な愛好家として「クリッペの王(Kong Klipping)」と呼ばれていたほど。17世紀にはザルツブルクやニュルンベルクといった中欧の都市にもその形式が波及し、非常時のみならず、記念や芸術的目的での採用も進みました。

この金貨に受け継がれたのは、職人の技術への誇りと伝統、宗教的なメッセージと平和への祈り、そして都市の誇り――しかしその栄光も永遠ではなく、1806年、ニュルンベルクはバイエルン王国へと編入され、帝国自由都市としての歴史に幕を下ろしました。

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スラブに封入されたコインを、OPP袋に入れたうえで丁寧に緩衝材で包み、化粧箱に収めてお届けします。外装の段ボール内でも内容物が動かないよう配慮し、配送中の衝撃や振動を想定した梱包を行っています。
また、出荷前には低刺激アルコールを用いて、女性スタッフが一つ一つ状態の確認と清掃を行っています。

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