金地金(インゴット)と金貨を比較|どちらを買うべき?

金地金(インゴット)と金貨を比較|どちらを買うべき?


スタッフのひとことナビ
Mina Yoshii(コイン歴2年)

今回は、金を手にするときによく話題になる「インゴット」と「金貨」の違いについて、あらためて目を向けてみるコラムなんですね。

同じ金でも、延べ棒として持つのか、それともコインという形で持つのか――その選び方によって、見えてくる魅力や楽しみ方も少し変わってくるようです。

投資という視点だけでなく、歴史やデザインといった側面にも自然と目が向いてくる内容になっています。
そんな気持ちで、ゆっくり読み進めてみてください。



金価格が高騰しているので、金地金(インゴット)を買おうと考えたとします。
買った後に価格が期待通り上昇すれば、利益を得られます。
一方で、金の現物にはインゴットだけでなく、金貨もあります。
インゴットと金貨のどちらを買うべきでしょうか。
当記事は、インゴットと金貨を比較・検討します。



インゴットとは?金貨とは?

金地金(インゴット)とは金の延べ棒を指します。
金を溶かして型枠に流し込み、冷やして固めて作ります。
金以外にも銀やプラチナなどで作られ、純度は99.9%以上ときわめて高いのが特徴です。
造幣局や一部の事業者が製造しています。


10oz Gold Bar(画像出典photo AC



金貨とは金で作られた貨幣を指し、各国政府が製造しています。
紀元前500年代には既に作られており、古い金貨はアンティークコインとして親しまれています。
アンティークコインは金だけでなく、銀や銅などでも製造されてきました。
現代において金貨は流通用として作られておらず、もっぱら記念貨幣としてコレクター等に販売されています。


1807年 オランダ ユトレヒト 小文字年号(Small Date) 1ダカット金貨 MS63(画像:PRIME MINT)

当記事では、金貨を2種類に分けて考察します。

・現代の地金型金貨
・その他の金貨

現代の地金型金貨とは、金そのものを投資対象とする目的で発行された金貨です(以下、「地金型金貨」と書きます。)。
額面(〇〇ドル等)が記載されるものの、額面は重要でなく、金の重量が重視されます。
カナダのメイプルリーフ金貨やオーストラリアのカンガルー金貨などが該当します。

その他の金貨とは、アンティークコインなどです。
上のアンティークコインの画像はオランダ・ユトレヒトで生産されたダカット金貨で、ユトレヒトで実際に流通した貨幣です。
金の純度はコインによってさまざまで、デザインも豊富です。



インゴットと金貨の特徴を比較

3種類の金の特徴を比較することで、どれに投資すべきかがわかります。

項目 インゴット 地金型金貨 その他の金貨
金の純度(品位) ほぼ100% ほぼ100% さまざま
金価格との連動性 金価格と同じ動き 金価格と同じ動き 異なる動き
換金性 高い 高い 高い
価格の透明性 高い 高い やや劣る
プレミアム ない ほぼない さまざま
歴史的価値・芸術的価値 ない 乏しい さまざま
贈答用としての使用 可能だが向かない 適切 適切



金の純度(品位)

・インゴット:ほぼ100%
・地金型金貨:ほぼ100%
・その他の金貨:さまざま

インゴットや地金型金貨は、金を保管したり金投資したりするために作られており、純度は99.99%です。
その一方、金貨はさまざまで、同様に99.99%のものもあれば、50%程度しか含まれていないものもあります。

金は金属としては柔らかく、摩耗しやすい性質を持ちます。
流通用の金貨を作るにあたって、強度を確保するために銀を混ぜており、これが99.99%でない理由の1つです。
とはいえ、多くの金貨の純度は90%以上です。



金価格との連動性

・インゴット:金価格と同じ値動き
・地金型金貨:金価格と同じ値動き
・その他の金貨:金価格と異なる値動き

インゴットや地金型金貨は金そのものなので、価格は金と同じ動きをします。

その一方、金貨は異なる場合が少なくありません。
地金型金貨に近い金貨は、金価格との連動性が高いです。
しかし、金貨の価値が高い場合は、金価格の変動の影響を受けづらいです。


市場公開資料を元に、PRIME MINTにて作成

上のグラフは、貴重なコインの価値の内訳イメージ図です。
金価格は全体の一部に過ぎず、金価格が変動してもコイン価格に大きな影響は出ません。
金価格とは別の理由で価格が形成されます。



換金性

・インゴット:高い
・地金型金貨:高い
・その他の金貨:高い

換金性は、いずれも高いです。
インゴットと地金型金貨については、金の買い取り業者に持っていけば時価で買い取ってもらえます。
その他の金貨も地金価格での買い取りになるかもしれないので、注意が必要です。

アンティークコインなどその他の価値を持つ金貨を換金したい場合は、当社(PRIME MINT)に売却いただけるのでお問い合わせください。
または、当社ホームページにコインを掲載して、一般の購入者に売却する方法もあります。
グレーディングを基に当社で適切な販売価格を提案し、その金額で納得いただけましたら当社ホームページで販売いたします。

PRIME MINTの委託販売サービスを見る


価格の透明性

・インゴット:高い
・地金型金貨:高い
・その他の金貨:インゴットよりも劣る

インゴットや地金型金貨の価格透明性は、とても高いです。
金を取り扱う各社のホームページを見れば、1gあたりいくらで買い取ってもらえるのかがわかります。

アンティークコイン等の場合は、ホームページで一覧を確認できません。
コインの種類は何十万種類以上もあり、傷や摩耗の程度によって価値が変動するので、一覧を作るのは事実上不可能なのです。
そこで、アンティークコイン業者にコインを持ち込んで、鑑定してもらいます。
当社(PRIME MINT)も鑑定を実施しており、ご納得いただける相場価格で買い取りさせていただきます。
売却をお考えの方は、当社までご連絡ください。

PRIME MINTの買取サービスを見る


プレミアム

・インゴット:ない
・地金型金貨:ほぼない
・その他の金貨:さまざま

プレミアムとは、金価格にいくら上乗せされて取引されるかという意味です。
インゴットは金そのものなので、金価格と同一です。
地金型金貨は製造費を要するので、購入時は金そのものよりも少し高い金額で購入することになります。
売却時は、金価格の周辺の金額で売ります。

その他の金貨のプレミアムは、さまざまです。
貴重な金貨のプレミアムはとても高額で、金の価値はわずかにすぎません。
この場合、金と比べて高額な価格で取引されます。



歴史的価値・芸術的価値

・インゴット:ない
・地金型金貨:ほぼない
・その他の金貨:さまざま

インゴットは金の塊であり、歴史的価値や芸術的価値はありません。
地金型金貨は美しいデザインで作られていますが、一般的に歴史的価値や芸術的価値は乏しいです。

その一方、その他の金貨の場合はさまざまです。
例えば、古代ローマ帝国で発行された金貨は、歴史的価値も芸術的価値も高いです。
過去の為政者が特別な理由で少数枚だけ作ったという金貨も、高い価値を持っています。
コインごとにさまざまな物語があるので、お気に入りの1枚を見つけるのも良いでしょう。



贈答用としての使用

・インゴット:可能だが向かない
・地金型金貨:適切
・その他の金貨:適切

インゴットは贈答用として使えますが、投資用・保管用という意味合いが前面に出るのが難点です。
地金型金貨ならば、見た目の美しさがあるので贈答用として適切です。

その他の金貨は、贈答用としてさらに適切です。
お祝いのイベントを記念して作られた金貨の場合、その話も伝えながら渡すと、金貨の価値に加えて話題性の付加価値をもたらしてくれます。


1700年刻印 ドイツ ニュルンベルク GFN ラムダカット クリッペ(四角) 1/2ダカット金貨 KM-256 1.73g  MS62 (画像:PRIME MINT)

お祝いの金貨の例として、いわゆるラムダカットがあります(上の画像)。
詳細はリンク先の記事でご確認ください。

ラムダカットの特徴あるデザインと歴史|神聖ローマ帝国で作られた金貨


目的に応じて選択

金に投資する場合、金地金(インゴット)・地金型金貨・アンティークコインなどの選択肢があります。
それぞれに良さがあり、どれが最良なのかを決めることはできません。
自分が金に求めるものは何なのか、表を見ながら最適なものを選びましょう。

求めているものがアンティークコインなら、当サイトの金貨をぜひご覧ください。
お求めやすい価格のコインから貴重なコインまで、さまざまなコインを販売中です。
ご質問にも回答いたしますので、ご不明な点がありましたらご遠慮なくお問い合わせください。



スタッフのひとことコメント
S.Mori(コイン歴3年)

読み終えてみると、同じ金でも、形が変わるだけでこんなにも印象が違ってくるものなんですね。
インゴットのように金そのものを静かに持つ方法もあれば、金貨のように歴史や物語と一緒に手元に残す楽しみ方もあるのだと、あらためて感じました。

価格や純度といった数字だけでなく、その金にどんな背景や役割があるのかを想像してみると、選び方にも少し広がりが生まれそうですね。
次に金貨を見るときは、どんな時代や出来事と結びついているのか、そんなことにも自然と目が向くかもしれません。


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